♦研究指導サービス受講の呼びかけ ♦研究指導サービスの基本事項 ♦研究指導サービスの申し込み方法 ♦研究指導サービス問い合せ票 ♦研究アドバイザー
研究指導サービスは、豊富な研究経験のある元大学教員・研究者が生徒・教師がおこなう生徒理科研究を指導・助言するサービスです。指導はメール・パワーポイント・テレビ電話を用いて行います。研究計画の策定から論文発表までのさまざまな段階のサービスを準備しました。希望するサービスを選んで受講することができます。また、研究発表会のためのスライド発表またはポスター発表へのコメント・助言だけを受けることもできます。
研究指導サービス受講の呼びかけ
理科教育への探究活動の本格的な導入により、高校の理科教育には研究力と論文発表力の急速な強化が求められています。未知の発見とその解明を行う研究・論文発表には、既存知識の修得を目指す勉強・授業とは異なるスキルが必要です。しかし、そのスキルを向上させるための場は多くありません。研究力と論文発表力の向上には研究・論文発表体験が最も有効です。他者の話を聞いたり解説書を読んだりするだけでは研究力や論文発表力は身に付かないからです。そこで、生徒の理科研究所は、豊富な研究経験のある元大学教員・研究者(研究アドバイザー)の指導の下に、受講者自らが理科研究と論文発表を体験することにより、研究力と論文発表力を高めるための「研究指導サービス」を開設しました。生徒理科研究にとりくむ生徒・教師に受講を呼びかけます。また、理科教育に関心のあるシニア研究者(元大学教員・研究者)に研究アドバイザーへの登録を呼びかけます。
「研究指導サービス」の基本事項
①「研究指導サービス」は、生徒の理科研究所の紹介する研究アドバイザー(元大学教員・研究者)が、メール・パワーポイント・テレビ電話を用いて、生徒・教師の研究を指導・助言するためのサービスです。すべて個別指導です。ただしグループ研究でグループで指導を受ける場合はグループ指導となります。受講者は研究アドバイザーの指導を受けながら各自の研究を進めます。指導は基本的にメールのやり取りとテレビ電話zoomで行います。受講者は原則として月2回、研究報告書や質問書を作成し研究アドバイザーに提出します。研究アドバイザーはその研究報告書に必要なコメント・返答・助言を文章で作成し受講者に返します。必要に応じてzoom会議を開いて直接意見のやり取りを行います。この他に受講者は、随時必要に応じて質問したり指導をメールで求めることができます。研究報告や質問に対する指導・コメント・助言・返答は原則として1週間以内に文章で行います。
②研究計画作成から研究発表・論文執筆までの4段階の研究指導サービスを準備しました。計画指導サービス、実験指導サービス、発表指導サービス、論文指導サービスです。受講者は各自の希望に応じてサービスを選ぶことができます。なお、研究発表会準備のための指導だけを希望する場合は「発表指導サービス」をお選びください。
a. 計画指導サービス
研究テーマの決定から研究計画書の作成までの指導を行います。「生徒理科研究法」の「研究計画作成法」にもとづいて指導します。まず、これまでの受講者の取り組みを確認します。つづいて研究テーマについて新規性の検討、関連情報の収集と検討、実験・調査方法の検討と確定を行います。新規性の検討では、教科書にある関連実験と生徒理科研究の先行研究を調べて読みます。関連情報ではインターネットで調べられる関連情報と関連論文を収集しざっと目を通します。これらの情報に基づいて新規性・独自性のある研究テーマ案をつくります。実験方法の検討では、まず研究に必要な実験装置・器具を明らかにし、それをそろえるための経費や実験手順を検討し、研究テーマ案を新規性と実現性のある案に絞り込みます。研究テーマが定まれば、実験装置・機具をそろえて実際に予備実験・パイロット実験を行い、実験手順・方法を検討・確認し、研究計画の細部を確定します。さらに、必要ならデータ解析の方法を確認します。最後に「生徒理科研究法」の「計画書作成法」にもとづいてパワーポイント上に研究計画書を作成し、zoomで口頭発表を行って研究指導サービスは終わります。基本的に月に2回の研究報告書・質問書を提出します。それに対する指導・助言・コメントは文章(A4版1~2枚程度)で基本的に1週間以内にお返しします。指導期間は基本的に3カ月です。必要に応じて6カ月に延ばします。
*「生徒理科研究法」
b. 実験指導サービス
実験の開始から中間報告書作成までの指導を行います。指導は、「生徒理科研究法」の「実験・調査の実施と中間報告書の作成法」にもとづいて指導します。研究計画を確認したうえで実験を開始し、実験結果を記録します。計画した実験方法・手順の妥当性と実験データの信頼性を確認しながら実験・調査を進め、必要なら「計画」を改善・変更します。「個々の実験に向けられた問い」を意識し、「実験結果によって答え(結論)が得られるかどうか」を検討し、必要なら実験方法の変更や新しい実験の追加を行います。こうして新規性と信頼性のある実験結果を取得します。一区切りできるところまで実験が進行した段階(6カ月以内)で、これまでの実験結果をパワーポイント上に中間報告としてまとめます。ここで、結果の解析方法・統計処理法を学びます。最後に口頭発表を行い、この段階の指導は終わります。基本的に月2回の研究報告書・質問書を提出します。指導・助言・コメントは文章で(A4版1~2枚程度)で1週間以内にお返しします。必要ならzoomで議論します。指導期間は長くても6カ月です。必要ならこのサービスをもう1回繰り返えすこともできます。
c.発表指導サービス
ポスター発表または口頭発表までの過程を発表原案の作製から指導します。「生徒理科研究法」の「研究発表:ポスターと投稿論文の作成法」の前半部分にもとづいて行います。まず、発表の流れを意識しながら、発表原案の骨子を作成します。パワーポイントのスライド上に必要な図・表を作製します。この段階で実験の追加や変更が必要とわかればひきつづき実験を行います。論文原案は、「研究テーマ」「研究目的」「研究方法」「研究結果」「考察」「はじめに」の順に、パワーポイント上のスライドで作成します。研究指導は、スライドの1枚1枚に対して、指導・助言・コメントを行います。最後に、パワーポイントにもとづいて口頭発表を行います。原則として月2回、パワーポイントと説明書で研究報告書を作成し提出します。指導・助言・コメントは文章で(A4版1~2枚程度)でお返します。指導期間は3カ月です。必要に応じてさらに3カ月延ばすことができます。
なお、研究発表会準備のための口頭発表またはポスター発表のための指導・助言だけを希望することもできます。この場合はまず最初に口頭発表またはポスター発表のPdfファイル(パワーポイントから作ったファイル)と説明内容を提出してもらい事前審査の後、zoomで発表を聞き質問・議論したうえで、指導・助言します。指導内容は文章で(A4版1~2枚程度)でお渡します。この場合の指導期間は原則として1カ月以内です。
d.論文指導サービス
論文誌への「投稿論文作成の準備」から論文完成までの指導です。まず、論文の提出先とスタイルを確認します。その上で、「生徒理科研究法」の「研究発表:ポスターと投稿論文の作成法」の後半部分にもとづいて指導します。まず、論文原案の内容と図・表を確認し、完成させます。つぎに、「投稿論文作成の準備」にもとづいてword上に論文の章構成を作成します。最後に、「投稿論文の作成法」にもとづいて各章を順番にwordをもちいて執筆します。執筆は「研究テーマ」「背景情報」「研究目的」「研究方法」「研究結果」「考察(新規性と意義)」「はじめに」の順に行います。「考察」と「はじめに」の執筆には関連論文の適切な引用が必要で、これにかなりの時間を必要とします。研究アドバイザーの助言を参考にこの困難をうまく乗り越えます。最後に、全体を読んで修正を加えて論文を完成させ、指導は終わります。原則として月2回、研究報告・質問書を提出します。指導・助言・コメントは文章で(A4版1~2枚程度)でお返しします。指導期間は原則として3カ月間ですが、必要に応じてさらに3カ月延長することもできます。
なお、すでに完成させた論文の評価・指導・助言だけを希望することもできます。この場合は最初に書きあがった論文原稿をPdfファイルで提出していただき、その後、zoomで発表を聞き、質問・議論したうえで、指導・助言・コメントを行います。指導・助言・コメントは原則として論文誌「生徒の理科」生徒の理科の投稿規定と査読規定に基づいて行いますが、特に希望がある場合には投稿予定の論文誌・論文コンクール等の投稿規定に基づいて行います。結果は、1週間以内に文章(A4版1-数枚程度)で渡します。指導期間は原則として1カ月以内です。この期間中に複数回のやり取りが可能です。
*「生徒の理科」生徒論文投稿規定
*「生徒の理科」論文査読規定
③指導料は、計画指導サービスが10000円(3カ月以内の場合)、実験指導サービスが10000円(6カ月以内の場合)、発表指導サービスが20000円(3カ月以内の場合)です。論文指導サービスは40000円(3カ月以内の場合)です。また、指導・助言にとくべつな専門書・論文等の入手が必要な場合にはその経費をいただくことがあります。研究指導料は各サービスが終了した段階でお支払いください。(2025年10月料金改定)
④研究のレベルは、高校あるいはそれより少し上のレベルの実験方法(または数学)を駆使しながらおこなう生徒理科研究です。大学等で行う一般研究のレベルではありません。
⑤対象者は、生徒理科研究を指導する高校教師と、自ら研究を進める生徒・教師です。生徒・教師が一緒に受講する場合は、生徒の研究指導者はあくまで教師であり、研究アドバイザーはその助言者という立場です。指導を受けた研究を受講者が論文発表する場合、研究アドバイザーは共同研究者にはなりません。あくまで研究助言者の立場です。
⑥研究指導は、1つの研究テーマについて行います。受講希望者はこのページ下欄の「研究指導サービス問い合わせ票」を生徒の理科研究所にお送りください。お送りいただいた資料に基づき受講者が希望する研究テーマと研究アドバイザーの指導可能性についてすり合わせを行い、両者が合意するばあいにのみサービスを実施します。受講希望者と研究アドバイザーが合意した時点で正式の「サービス申込書(実施契約書)」を提出していただきます。契約は「特定商取引に関する法律に基づく表記(研究指導サービス)」にもとづき行います。
*研究アドバイザーの指導分野は「研究アドバイザーリスト」をご覧ください。
⑦研究指導は、テレビ電話zoom・パワーポイント・メールで行います。研究は原則として受講者の所属する学校等で行います。必要な実験器具・設備・薬品等はすべて受講者が準備します。実験における安全性の確保や研究倫理の遵守は、学校等の規則にしたがいます。受講者は、当サービスの申し込み時に、学校の教師等、適切な人物にお願いして研究指導・責任者を引き受けてもらいます。
⑧各サービスの研究指導期間は計画指導サービスが3カ月、実験指導サービスが6カ月、発表指導サービスが3カ月、論文指導サービスが3カ月です。しかし、期間以内であってもそのサービスの目標を達成した時点で終了します。
⑨受講にはインターネットにつながったコンピュータが必要です。
⑩テレビ電話はZoomを用います。使用方法は以下をご覧ください。
テレビ会議システムZoomの使用方法
受講希望者はこのページ下欄の研究指導サービス問い合わせ票を生徒の理科研究所にお送りください。「問い合わせ票」を送るだけでは申し込みにはなりません。お送りいただいた問い合わせ票に基づき受講者の研究テーマと研究アドバイザーの指導可能性についてすり合わせを行います。すり合わせにより受講希望者と研究アドバイザーが合意した時点で正式の「サービス申込書(実施契約)」をお送りいただき、サービスを開始します。研究アドバイザーの可能な指導分野は「研究アドバイザーリスト」をご覧ください。
研究指導サービス問い合わせ票
受講希望者はこの「研究指導サービス問い合わせ票」を生徒の理科研究所にお送りください。空欄に必要事項を記入し、「これまでの研究経過と希望する指導内容」を説明する資料(A4版1枚、wordファイル)を添付して、最下欄の「生徒の理科研究所に送信」を押すと送信できます。受講者の希望テーマと研究アドバイザーの指導可能性のすり合わせに使います。問い合わせ票を受け取り次第「受け取りメール」を返信し、すりあわせをはじめます。「問い合わせ票」を送るだけでは申し込みにはなりません。すり合わせにより受講希望者と研究アドバイザーが合意した時点で正式の「サービス申込書(実施契約)」をお送りいただき、サービス開始となります。
「問い合わせ票」送付後1~2日たっても「受け取りメール」が届かない場合は、uketukeアットseitonorika.jp(「アット」を@と入れ替える)へ、その旨のメールをお送りください。通信システムのトラブルの可能性があります。
なお、個人情報は当研究所の「個人情報の取り扱いについて」にもとづき厳正に取り扱いますのでご安心ください。