コンテンツへスキップ

「生徒の理科」生徒論文投稿規定|生徒の理科研究所

論文作成の基本事項 ♦論文出版に必要な新規性について ♦研究倫理の遵守 ♦ 論文原稿作成法 ♦図表の作成法 ♦音声ファイルの作成法 ♦動画ファイルの作成法 ♦査読前チェック ♦査読委員の推薦 ♦添状の書き方 ♦「査読者への回答」の書き方 ♦ 論文の投稿方法 再投稿論文の作成・投稿法 ♦ 論文出版料の支払い ♦ 最終投稿の方法 ♦ ゲラ刷りの校正方法  ♦web掲載論文のチェック ♦掲載論文の社会的公表・保存措置 ♦論文出版証明書 ♦編集委員

生徒理科研究論文の書き方(短縮改訂版)
生徒理科研究のための論文作成法:ポスターと投稿論文
「生徒の理科」生徒論文投稿規定(短縮版)

掲載論文の例です。

「生徒の理科」は、高校・中学生徒のおこなう理科研究の成果を出版するための査読有り自由閲覧電子論文誌です。掲載される論文は、新規性のある生徒理科研究の原著論文です(ここでは「生徒の理科」生徒論文と呼びます)。理科研究を行っている生徒とその指導者である学校教師等が共同著者として論文を発表します。投稿された論文は関係分野の大学教員と高校教師とにより査読審査され、出版可と判定された論文だけが掲載・公表されます。「生徒の理科」には、このほかにシニア論文総説論文・方法論文・評論が掲載されますが、ここでは「生徒の理科」生徒論文に関して説明します。

「生徒の理科」生徒論文作成の基本事項(2020・07・29)

①「生徒の理科」は、高校・中学生徒のおこなう理科研究の成果を原著論文(original paper)として出版するための査読有り自由閲覧電子論文誌です。すべての投稿論文は査読審査され、その審査をクリアした論文だけが「生徒の理科」に掲載されます。審査基準は科学論文の3要件(新規性、科学的論理、信頼性)を満たしていること、および、「生徒の理科」論文原稿作成法にもとづいて書かれていることです。

②「生徒の理科」生徒論文には新規性が必要です。論文出版に最低限必要とされる新規性のレベルは、「日本語で行われる高校・中学・小学の理科教育とこれまでの生徒理科研究を超える新規性」です。また、その他の既知情報を参照した場合は、その参照情報を超える新規性を条件とします。そして、論文にはどのような範囲で調べたところ新規なのかを明確に述べることを求めます。*新規性については、以下の「論文出版に必要な新規性」の他に、「論文発表をめざす生徒理科研究法 第2章 研究には新規性が必要である」参照。

③論文の対象分野は高校理科系科目のすべての分野、すなわち、生物、化学、物理、地学、応用数学の分野の研究で、高校・中学生徒が学校教員または塾講師等の指導のもとに行った研究に関する原著論文です。当分の間は編集委員の関係で、生物、化学(生化学)、応用数学、その他の分野の論文を受け付けます。

④投稿論文は未発表の論文に限ります(重複投稿の禁止)。既発表データは引用なしには論文中に含めることはできません。また、「生徒の理科」への投稿中に他の論文誌への投稿はできません。ただし、重複投稿の禁止は原著論文に関してで、会議録(各種研究発表会や論文コンクールのために提出する研究概要やポスター・論文等)には適用されません。しかし、一部の論文コンクールでは、受賞論文の外部論文誌等への投稿を禁止しているので、詳しくはコンクール主催者にお聞きください。

⑤「新規性」の次に必要な条件は「科学的論理」と「信頼性」です。これら2つについては、「論文発表をめざす生徒理科研究法 第3章 研究計画作成法 2. 科学的論理性に貫かれた研究計画をつくる と 3. 実験・調査結果の再現性と統計処理」に詳しく説明しています。

⑥さらに論文は次節の「研究倫理の遵守」の各条件を満たす必要があります。

⑦論文はこのページの「論文原稿作成法」にしたがって作成します。この作成法に従わない原稿は受け付けません。

⑧「新規投稿」論文の投稿には下記の「投稿方法」にしたがって、「添状」・「論文原稿」・「図表」(・「音声」・「動画」)のファイルを編集部に送ります。「再投稿」論文および「書き直し投稿」論文の投稿には、「添状」・「論文原稿」・「図表」(・「音声」・「動画」)および「査読者への回答」を編集部に送ります。

⑨論文の著者は、研究を実際に行った高校・中学生徒と、その研究を日常的に指導し、内容に責任を持つことのできる研究指導者(高校・中学の教師あるいは塾講師など)です。研究指導者は論文の責任著者となり、著者全体を代表して論文内容に責任を持つとともに、編集部との連絡や論文出版料の支払いなど論文出版にかかわる一切の実務に責任を持ちます。

⑩「生徒の理科」に掲載される論文の著作権は、「CCライセンス表示・非営利 (CC BY-NC) 」にもとづいて取り扱われます。また、特許法上、論文投稿した段階で内容は公表されたものと見なされ、その後の特許・実用新案申請が不可能になる場合があるのでご注意ください。

⑪「生徒の理科」編集部に提出される著者と責任著者に関する個人情報は、生徒の理科研究所の「個人情報の取り扱いについて」に基づき厳重に取り扱われます。

⑫「生徒の理科」への論文出版には出版料の支払いが必要です。査読結果が「出版受理」となった後で支払います。出版料は「出版受理」となった論文原稿について次式で求められる額です。 論文出版料(円)=論文本文総字数 x 3(円) + 40,000(円) ただし、著者の所属する学校あるいは著者(指導教員・生徒)が公的機関から研究経費の配分を受けていない場合には、30,000円だけ特別割引します。
*公的研究経費の代表的なものは以下の経費です。
科学研究費補助金(奨励研究)(日本学術振興会)
スーパーサイエンスハイスクール(文部科学省、科学技術振興機構)
中高生の科学研究実践活動推進プログラム(科学技術振興機構)
中高生の科学部活動振興プログラム(科学技術振興機構)
ジュニアドクター育成塾(科学技術振興機構)
グローバルサイエンスキャンパス(科学技術振興機構)
*論文出版料に関する契約の取り扱いは、特定商取引に関する法律に基づく表記(論文出版料)にもとづき行います。

⑬編集部と責任著者とのやり取りは原則としてすべてホームページのフォームへの入力と電子メール(コンピュータメール)により行います。携帯メールは使えないのでご承知ください。
*メールは添付ファイル容量の大きな(20MB以上)コンピュータメール(Gメール、Yahooメール、Outlookメールなど)を使います。携帯メールは添付ファイル容量が小さいので使用できません。

論文出版に必要な新規性について(2020・08・30)

①「生徒の理科」生徒論文の出版には最低限のレベルとして、「日本語で行われる高校・中学・小学の理科教育とこれまでの生徒理科研究を超える新規性」が必要です。また、「その他の既知情報を参照する場合は、その参照文献を超える新規性」も必要です。そして、「論文にはどのような範囲で調べたところ新規なのかを「はじめに」とその他必要な個所で明確に述べる」ことが求められます。この条件は、生徒理科研究の特殊性を踏まえた工夫です(*1)。大学以上のレベルの一般研究においては、論文発表には全世界的・全歴史的視野での既知情報に対する新規性が暗黙の前提として求められます。しかし、生徒理科研究の場合には、全世界的・全歴史的レベルの新規性は求められません。

*1 ここで述べる新規性は生徒の理科研究所の提唱する生徒理科研究に必要な新規性で、「生徒の理科」誌 https://seitonorika.jp/ への論文投稿に必要とされます。

②「高校・中学・小学の理科教育を超える」とは、高校・中学・小学の理科教科書(小学5年生から高校3年生までの全理科教科書)と標準的な参考書に書かれていない内容であること、あるいは教科書等に書かれている法則等について教科書等に書かれているもの以外の証拠・適用範囲・具体例を新たに示すことを指します。自ら使っている教科書だけでなく、所属学科・コースの違いに関係なく小学5年生から高校3年生までの全理科教科書をチェックします。標準的な参考書とは高校の授業補助教材としてよく用いられる「~図録」、「図説~」、「~総合資料」などです。

③「これまでの生徒理科研究を超える」とは、これまでに発表された生徒理科研究論文にはない内容であることです。ここで、これまでに発表された生徒理科研究論文の記録として、「生徒の理科」誌(*2)および日本学生科学賞受賞論文(読売新聞社*3)と理科研究論文集(静岡県理科教育協議会*4)、科学の芽賞受賞論文(筑波大学*5)、算数・数学の自由研究受賞論文(理数教育研究所*5-2)をチェック・参照必須情報(生徒の理科チェック・参照必須情報 )とします(*6)。したがって、「これまでの生徒理科研究を超える」とは、上記チェック・参照必須文献にある生徒理科研究論文には書かれていない内容であること、あるいは論文に書かれている法則等について論文には書かれていない証拠・適用範囲・具体例を新たに示すことを指します。

*2 「生徒の理科」誌 https://seitonorika.jp/
*3 日本学生科学賞受賞論文(読売新聞社) https://event.yomiuri.co.jp/jssa/ 受賞論文のpdfファイルが「理科自由研究データベース」(御茶ノ水女子大学)http://sec-db.cf.ocha.ac.jp/ でweb公開されています。
*4理科研究論文集(静岡県理科教育協議会)https://gakusyu.shizuoka-c.ed.jp/science/ ronnbunshu/top.htm
*5 科学の芽賞受賞論文(筑波大学)http://www.tsukuba.ac.jp/community/kagakunome/shyo_list.html
*5-2 算数・数学の自由研究受賞論文(理数教育研究所)
https://www.rimse.or.jp/research/past/winner8th.html
*6 チェック・参照必須情報は、①信頼性の担保、②無料web公開、③2ページ以上の情報量を条件に選びました。先にあげた4つのうち、後者3つは残念ながら査読有り論文誌ではありませんがどれも審査を経た受賞論文集であり、長文概要(論文)が無料web公開されているのでチェック・参照必須情報とします。これまでの生徒理科研究の長文概要・論文としては、この他に全国高等学校総合文化祭自然科学部門論文集(会場配布)と、つくばScience Edge 要旨集(会場配布)、および「未来の科学者との対話」(神奈川大学)があります。しかし、これらは現在のところ無料web公開されていない、あるいは審査を経た論文ではないという理由でチェック・参照必須情報とはしません。各自が必要に応じて利用することとします。また、1ページ以内の研究発表会要旨はその短さのため参照すべき記録とはしません。ここに挙げたもののほかにチェック・参照必須情報とすべき論文誌等があれば生徒の理科研究所にご連絡ください、検討します。

④さらに、「その他の既知情報を参照する場合は、その参照情報を超える新規性」が必要です。すなわち、参照情報には書かれていない内容であること、あるいは参照情報に書かれているもの以外の証拠・適用範囲・具体例を新たに示すことが必要です。

「その他の既知情報」としては、理科教育関係団体・学会の論文誌(*7)、大学レベルの教科書・専門書、自然科学諸分野の入門書・専門書・論文誌、その他一般web情報等があります。これらは研究課題の立案や研究計画の作成に有用な情報です。しかし、これらは生徒理科研究論文ではない、日本語で書かれていない、または、無料web公開されていないという理由で、生徒理科研究のチェック・参照必須情報とはしません。各自が必要に応じて利用する「その他の既知情報」とします。なお、大学教員等(研究者)に口頭で教えてもらう時には必ず関係文献を紹介してもらい、その文献を参照情報とします。

*7 生徒の理科研究所ホームページ
https://seitonorika.jp 「関連情報」参照

また、物理チャレンジ・オリンピック、化学オリンピック、生物学オリンピック、地学オリンピックのための推薦書籍(*8)もチェック・参照必須情報とはしません。高校より高いレベルの教科書情報にもとづいて研究したいと望む生徒が必要に応じて利用する「その他の既知情報」とします。これら推薦著書は、大学1~2年生レベルの教科書です。高校教科書に書かれている内容がより詳しく丁寧に説明されている場合が多くあります。

*8 生徒の理科研究所ホームページ
https://seitonorika.jp 「関連情報」参照

⑤研究の新規性の説明においては、「はじめに」で、高校・中学・小学の理科教科書等とチェック・参照必須情報を調べ、自らの研究に関係する情報は必ず引用しながら、まずこれまでに何が分っていて何が分かっていないのかを説明し、つづいてそれら引用情報と区別しながら自らの研究の新規性、すなわち、新しく何を明らかにしようとするのかを説明します。また、チェック・参照必須情報でない「その他の既知情報」を研究に参照・利用するときにはその情報(論文・書籍等)を引用するとともに、その引用情報と区別しながら自らの研究の新規性をのべます。結果的に、どんな場合にも自らの研究には引用情報を超える新規性が必要です。さらに、「はじめに」とその他必要な個所で「どのような範囲で調べたところ新規なのか」を明確に述べます(*9)。

*9 新規性についてのより詳細な説明は、生徒の理科ホームページ「論文発表をめざす生徒理科研究法 第2章 研究には新規性が必要である」参照。

研究倫理の遵守

研究倫理に反する「研究」は社会的には研究とは認められず、研究論文として出版することはできません。「生徒の理科」誌では以下の条件を満たす研究のみ、論文として受け付けます。

①研究倫理(「科学の健全な発展のために―誠実な科学者の心得ー」)を遵守している。また、中等教育における研究倫理:基礎編(一般財団法人 公正研究推進協会)を参考にしてください。
*ただし、「中等教育における研究倫理:基礎編」は、「生徒理科研究に必要な新規性と、チェック・参照必須情報」に関して「生徒の理科」とは考え方が異なるので、この点についてはご注意ください。

②遺伝子組み換え実験、動物実験、あるいは人を対象とする研究を含む場合は、遺伝子伝子組換え生物等規制法動物実験等の実施に関するガイドライン人を対象とする医学系研究に関する倫理指針個人情報保護法を遵守している。微生物等(ウイルス、細菌、原生生物、線虫等)の培養・増殖実験の場合は適切な生物安全対策(バイオセーフティ)をとっている(*, **)。ヒトや動物に疾患を起こす可能性のある(BSL2以上の)微生物等の培養・増殖実験は高校レベルでは推奨しません。BSL:バイオセーフティレベル(実験に必要な生物安全対策のレベル)。

WHO実験室バイオセーフティ指針(第3版)
**個々の微生物等の実験に必要な生物安全対策は大学教員にお聞きください。バイオセーフティレベル(BSL)は
各大学で定められています。またそのレベルは固定的なものではなく、科学の発展に応じて変化します。

③著者または著者の所属組織が営利企業や団体・個人等から援助・便宜を受けた場合(利益相反)、そのことによって研究の客観性・公正性がゆがめられていない。

④論文に、第3者の権利を不当に侵害する、または、財産に不当に損害をあたえる情報、または、その可能性がある情報を含んでいない。また、編集部が生徒理科研究論文としての出版にはふさわしくないと判断する内容を含まない。

論文原稿作成法(2020・07・30)

①論文は本文と図・表(と音声と動画)に分けて作成します。本文は、Word(マイクロソフト)または相当ワープロソフトを用いて作成します。論文原稿用紙はA4判とし、段組みは1段、字の大きさは12ポイントとします。図・表、音声、動画については次節に記します。
(見本)投稿論文本文

②論文本文の文体は、「である」調とし、常用漢字、現代仮名使いで書きます。学術用語は教科書や文部科学省学術用語集等に従います。

③論文本文は、「表題」、「著者名・生徒/その他の別・所属先・所属先住所」、「責任著者名・責任著者のメールアドレス・現在の所属先名・現在の所属先住所」、「要旨」と「分野・追加キーワード」、「はじめに」、「材料と方法」、「結果」、「考察」、「謝辞」、「役割分担」、「利益相反」、「引用文献」、「(英文)表題・著者名・要旨」、「図・表(・音声・動画)の説明」の順で書きます。短い論文の場合は結果と考察をいっしょにして「結果と考察」としても結構です。

④論文本文原稿の1ページ目に、表題、全著者名、生徒/その他の別、所属先、所属先住所、責任著者名、責任著者のメールアドレス、責任著者の現在の勤務先名、責任著者の現在の勤務先住所を書きます。

⑤「表題」は簡潔で論文の内容と結論が読者に伝わるものにします。人目を引くだけで情報量の少ないものは避けます。特定の生物を研究材料とした場合は、「表題」にその学名(属名 種名)を斜字で入れます。(例)カイコ(Bombyx mori)。

⑥「著者名」は実際に研究を行った生徒と研究指導者(学校教員または塾講師等)の名前とします。著者名は研究への貢献度の高い者から順番に並べます。最後の著者名は責任著者とします。「生徒/その他の別」は高校・中学生徒の場合は著者名の後に「∗」印を付けます。「所属先」は、その研究が行われた学校または塾等の名称とします。ただし、所属学校以外の機関(塾等)で研究を行った場合の生徒の所属先は、その機関の名称と所属学校の名称との両方とします。

⑦「責任著者」は、日常的に研究を指導し、論文内容に責任を持つことのできる研究指導者(学校教師または塾講師等)で、論文誌編集部との連絡、出版料の支払いなど論文出版にかかわる一切の実務に責任を負う者とします。責任著者名・責任著者のメールアドレス・現在の所属先・現在の所属先住所を書きます。メールアドレスは仕事(研究)用のコンピュータメールのものを書き、私的なものや携帯メールは書きません。現在、所属がない場合は責任著者名・メールアドレスを書きます。

⑧論文本文原稿の2ページ目には、要旨・分野・追加キーワードを書き、つづけて以降の本文を書きます。

⑨「要旨」は、研究目的と結果・結論を中心に論文を400字以内にまとめた文章です。論文検索でかかるように情報量の多い文章とします。「分野」は、関係する高校理科系科目名の1つを、生物、化学、物理、地学、数学、応用数学、農業、生活、工業、その他の中から選んで書きます。「キーワード」には論文検索向けに論文内容を適切に表す重要語句を4個以内書きます。

⑩「はじめに」には研究理由と、研究目的と、結果・結論のまとめと、新規性のレベルを書きます。「研究理由」としては、まず論文の導入文を短く書きます。いきなり課題を提起したり、対象とする現象について模式図を使って紹介したりします。つぎに、先行研究と関連情報にもとづき研究課題についてこれまでに何がわかっており、何が分っていないのかを書きます。先行研究と関連情報は、引用元(著作者と発表年)を明らかにしながら書きます。「何が分かっていないのか」は、次に述べる「研究目的」の新規性と意義が分かるような内容になっていなければなりません。個人的な思いや関心などいわゆる個人的動機は書きません。
研究目的」としては、実験・調査方法の概略と研究目的(問い)、すなわち、この研究ではどんな方法で何を新しく明らかにするのかを書きます。ただし、複数の実験・調査を行った場合は記述を簡略化し、研究目的概要を書くこともできます。「結果・結論のまとめ」としては、主要な結果と何を明らかにしたのかを簡潔に書きます。なお、「はじめに」には「問い」を書きます。「仮説」は書きません。また、研究目的は研究の応用目的のことではありません。
結果・結論のまとめ」としては、主要な結果と何を明らかにしたのかを簡潔に書きます。また、「はじめに」には「問い」を書きます。「仮説」は書きません。
新規性のレベル」としては、どのような範囲を調べたところ新規なのかを簡潔に説明し、生徒理科研究に必要な新規性レベルを超えていることを述べます。

⑪「材料と方法」には、実験材料(現象)・実験系(調査地)、実験・調査の流れ、実験装置、薬品、実験処理手順、データのとり方、統計処理・仮設検定法等を書きます。研究対象、材料、重要な薬品と装置などは特別の事情がある場合を除き、一般的名称だけではなく製品名、型番、製造会社名も書き、同分野の研究者なら追試ができるように書きます。実験・調査計画の説明に必要な場合は、模式図や作業流れ図を書くこともあります。また、一般(読者)によく知られていない実験・測定方法はその原理を模式図と文章で説明します。模式図や流れ図等は本稿の「5.図・表の作成法」にもとづいて作成します。複数の実験・調査・計算を行った場合でも主要な方法はすべてこの節にまとめて書きます。

遺伝子組み換え実験、動物実験、あるいは人を対象とする研究を含む場合は、遺伝子組換え生物等規制法動物実験等の実施に関するガイドライン人を対象とする医学系研究に関する倫理指針個人情報保護法を遵守していることを記します(*2)。微生物等(ウイルス、細菌、原生生物、線虫等)の培養・増殖実験の場合は適切な生物安全対策(バイオセーフティ)をとっていることを記します(*, **)。ヒトや動物に疾患を起こす可能性のある(BSL2以上の)微生物等の培養・増殖実験は高校レベルでは推奨しません。BSL:バイオセーフティレベル(実験に必要な生物安全対策のレベル)。

*2 詳しくは、生徒の理科研究所ホームページの「論文発表をめざす生徒理科研究法 第4章 実験・調査の実施と中間発表」の「2.研究倫理の遵守」参照。
WHO実験室バイオセーフティ指針(第3版)
**個々の微生物等の実験に必要な生物安全対策は大学教員にお聞きください。バイオセーフティレベル(BSL)は
各大学で定められています。またそのレベルは固定的なものではなく、科学の発展に応じて変化します。

独自の材料・現象の提案や実験装置の作製を目的とする研究の場合には、その材料・現象の詳細な説明や実験装置の作製過程の詳しい説明(写真・模式図・設計図を含む)はこのページではなく、結果ページに書きます。

⑫「結果」には、実験・調査・理論計算・コンピュータシュミレーションの結果と結論を書きます。また、その他のことで新規に分かったことを書くことができます。
結果」としては、実験・調査・理論計算・コンピュータシュミレーションにより得た結果を、写真、表、グラフ、模式図と文章で表します。まず、論文発表時に必要となる写真、表、グラフ等をすべて作成します。グラフ・表・写真・模式図は、本稿の「6.図・表の作成法」にもとづいて作成します。グラフと表はExcel(マイクロソフト)を用いて作ります。模式図はPowerPointを用いて作ります。写真(Jpegファイル)はPhotoshop(Adobe)(または無料画像処理ソフトGIMP)をもちいて必要な部分だけを切り抜いて用います。最後にこれらグラフ、表、模式図、写真をPowerPointに貼り付け、矢印や記号をつけて図とします。

結果の説明では、再現性を十分に確認し、その旨を例数を含めて論文に記載します。数値データは適切な統計的仮説検定を行い、その結果を論文に記載します。量的データの特徴を記述するときは、例えば単に「大きい」というようなあいまいな(主観的な)表現は避け、「~に比べて大きい」と比較基準を明確にしながら述べます。実験区と対照区とを比較しながら記述することにより、結果が何を意味しているのかを明らかにしながら書きます。また、一般的な方法に重要な変更を加えて独自の方法を確立した場合は、そのことを結果の中にも書き込みます。

結論」としては、結果から論理的に導かれる「結論」を書きます。また、その他のことで新規に分かったことを書くことができます。このとき「結論」は、研究目的の「問い(疑問)」に対する「答え」となっていなければなりません。因果関係を実証(証明)する論理、因果関係を推測する(新しい仮説を定立する)論理、既知の因果関係(仮説)を支持する(矛盾しないことを示す)論理の違いに注意して適切な表現で書きます。ネガティブデータや「有意差なし」の解釈では、「~とはならなかった」と「~ではない(ことが分かった)」との違いに注意します。確信の程度があいまいな「考えられる」はできるだけ用いません。「~である」「~を示した・~を証明した」「たぶん~だろう」「~を示唆する」「~の可能性がある」「~かもしれない」「~を支持する・~と一致する」「~と矛盾しない」「~を否定する・~は否定される・~と矛盾する」「~の可能性は低い」など、確信の程度の明瞭な表現で書きます。

前述のように、独自の材料・現象の提案や実験装置の製作を目的とする研究の場合には、その材料・現象の詳細な説明や実験装置の作製過程の詳しい説明(写真・模式図・設計図を含む)はこの「結果」に書きます。また、物理等で一定の理論計算を行い実験結果による検証を行ったときは、理論計算や検証結果はこの結果ページに書きます。

複数の異なる実験・調査を行ったときは、「結果」の下に各実験・調査のための節を作成し、実験・調査毎に結果・結論を書きます。各節では、導入文として、まず、その実験・調査の研究目的(問い)と実験調査(材料と方法)の概略を短く述べ、つづけて結果と結論を書きます。これを実験・調査の数だけ繰り返します。

⑬「考察」には、「結果・結論のまとめ」と「新規性の学問的意義」について書きます。「結果・結論のまとめ」では、研究で明らかにした結果・結論を短くまとめます。このとき、「結論」は「はじめに」で提起した問いに対する結果にもとづく回答となっていなければなりません。

新規性の学問的意義」では、まず、結果・結論のどの点に新規性があるのかを先行研究や関連情報を引用しながら説明します。つづいて、その学問的意義、すなわちその結果・結論から導かれる(推測される)新しい考え方等について、先行研究や関連情報を引用しながら議論します(著者の考えを書きます)。この時、新規のアイディア(仮説)等を模式図を示しながら説明することもできます。また、社会的意義があればそれも書くことができます。さらに、研究の過程で明らかになったその他の新規事項についても、その新規性を説明し、その学問的意義や社会的意義を書くことができます。「今後の計画」は書きません。しかし、将来の期待される研究方向については書くことができます。

考えを述べるときは、確信の程度があいまいな「考えられる」はできるだけ用いません。「~である」「~を示した・~を証明した」「たぶん~だろう」「~を示唆する」「~の可能性がある」「~かもしれない」「~を支持する・~と一致する」「~を否定できない・~と矛盾しない」「~を否定する・~は否定される・~と矛盾する」「~の可能性は低い」など、確信の程度の明瞭な表現で書きます。

複数の実験・調査を含む場合は、まず、実験・調査全体で何を明らかにしたのかを書き、つづいて各実験・調査で明らかになった「結果・結論」を短く列記します。考察は、「結果・結論」の新規性について説明し、その学問的意義や社会的意義を書きます。

⑭「謝辞」には、研究の遂行や論文作成で協力を受けた人に対する謝辞を書きます。たとえば、研究材料の提供、実験器具の貸与、研究場所の提供、助言、情報提供、論文のチェックなどです。「研究費補助金」には、研究経費や論文出版料の支援を受けた場合はその名称を書きます。支援を受けていない場合は「研究費補助金はなし」と書きます。

⑮「役割分担」には、各著者について、「名前:役割」を書きます。役割は「研究企画」・「材料準備」・「実験実施」・「技術指導」・「データ処理」・「図表作成」・「論文作成」など簡潔な言葉で書きます。

⑯「利益相反」には、この研究課題に関して著者または著者の所属組織が営利企業または営利追求団体や個人から受けた援助・便宜について書きます。企業・団体・個人名と援助・便宜の内容を簡潔に書きます。ない場合は「利益相反はなし」と書きます。

⑰論文は、一般的に明らかなことや先行研究等で明らかにされていることはすべて「出典(引用元)」を明らかにしながら書きます。著者がこの研究で明らかにしたことあるいはあらたに提起した考え方以外の内容はすべて引用元を明らかにしなければなりません。あいまいな伝聞や引用元の不明なことがらは科学情報としては引用できません。出典(引用元)は本文中に「著者名(発表年)」を記入することにより示します。ただし、著者が3名以上の場合の著者名は「第1著者名ほか」とします。著者名は姓だけを書きます。ホームページ情報で発行年が不明な場合には(ホームページ)とかきます。

(本文中での引用のし方
(2名の時)――――この変化は常温では起こらない(村辻・村辻,2018)。
(3名以上の時)――――村辻ほか(2010)はこの現象を――――――
(発表年の不明なホームページ情報)ーーー生徒の理科研究所(ホームページ)ーー
(単行本や教科書等の厚い文献で発行年だけでなく特定のページを指定する場合)ーーーー(村辻ほか, 2021:203)ーーーー

⑱インターネット上のホームページは重要な情報源です。しかし、そこから得られる情報の取り扱いには注意が必要です。インターネット上にある情報は基本的には原文献にまでさかのぼり、正式の引用を行います。査読のない紙誌に発表された報告や論文は、その信頼性には注意が必要ですが自分が重要と認めるなら引用できます。一方、著者や責任者が特定できないインターネットや紙誌の情報は信頼できる科学情報とみなすことはできません。また根拠データの示されないブログ・ツイッター等の記事やホームページ情報は根拠ある科学情報とみなすことはできません。機器・ソフトの使用方法や科学法則の説明など有用な情報がホームページ上にありますが、これらの中には残念ながら著者名が明記されていない情報があります。このような著者名のあいまいな情報は「信頼できる科学情報」とはみなせません。しかし引用せざるを得ない場合は、自ら確かめるなどして自分が記事の信頼性に責任をもつことができるなら引用できます。しかし責任を持てない場合は引用してはいけません。

⑲「引用文献」には、本文中に引用したすべての文献の文献情報を書きます。本文中に引用しなかった文献は書きません。ローマ字で表した時のABC順でリストします。文献情報の書き方は引用文献の種類により異なります。論文誌に掲載された論文の場合は、全著者名、発行年、論文の表題、掲載論文誌名、巻(号)、ページを書きます。単行本の場合は、著者名、発行年、本の表題、出版社名を書きます。編集(監修)本に掲載された論文の場合は、論文著者名、発行年、論文(章)の表題、本の表題、編集(監修)者名、出版社名、論文ページを書きます。教科書や参考書は単行本と同様に書きます。ただし、教科書や標準的な参考書で著者が5名を超えるときは、著者名は監修・編集者(または代表者)名と「他~名」とを書きます。さらに教科書の場合は教科書名のあとに「高校教科書」など、教科書とわかるように書きます。web論文誌やweb書籍の場合は、一般の論文誌や書籍と同様に書き、最後にDOI(デジタルオブジェクト識別子)(ある場合のみ)を書きます。論文コンテスト受賞論文の場合は、著者名、コンテスト実施年、論文の表題、コンテスト名、受賞名を書きます。一般のwebページの記事の場合は、記事著者名(ページ責任者・団体名)、発行年または最終更新日(記載のない場合は「ホームページ」と書く)、記事表題(ページ表題)、サイト名(~ホームページ)、ページアドレス(https://)、閲覧日時(yy/mm/dd)を書きます。具体的な書き方は、下の例や「見本論文」を参考にしてください。なお、単なる投稿サイトのweb記事や、記事著者名(ページ責任者・団体名)あるいはサイト責任者名(団体・会社名)のないweb記事は原則として引用することはできません。しかし、自分の責任で引用する場合は、上の一般webページ記事と同様に引用情報を書きます。

(「引用文献」での書き方)
論文誌に掲載された論文の場合  村辻理男・村辻秀雄(2018): あたらしい細胞観察法、生徒理科研究 4(2):16-31.
単行本の場合  村辻理男(2018): あたらしい細胞観察法,生徒の理科出版.
編集本に掲載された論文の場合  村辻理男(2016): あたらしい細胞観察法、これからの生徒理科研究、村辻理科子(編)、生徒の理科出版、56-85.
教科書の場合 村辻理男 他6名(2015):生物 高校教科書、生物出版。
論文コンテストの受賞論文  村辻理男(2017): 新しい細胞観察法、第3回学生理科研究コンテ、優秀賞.
一般webページの場合  生徒の理科研究所(ホームページ): 「生徒の理科」とは、「生徒の理科研究所」ホームページ、https://seitonorika.jp/journaltop/、2018/07/26.

⑳「(英文)表題・著者名・要旨」は、表題・著者名・要旨の英訳です。英文に不安のある者は有料の科学論文校閲をご利用ください。

㉑「図の説明」は、図の下につける表題と説明です。図1、図2というように図に通し番号をつけ、表題と説明文を書きます。組図の場合は、さらに各図を図1A、図1B、図1Cというように分けます。さらに図が多い場合は、図1A1、図1A2、図1A3というように分けることもあります。図に入れた矢印や記号の説明は図番号と表題に続けて書きます。「表の説明」は、一般に表の一部として表の上と下に書き入れます。表題は表の上に書き、説明は表の下に書きます。しかし、説明が長くなる場合は、説明文は表とは別に「図の説明」の最後に「表の説明」として書きます。図と表を1つの組図に入れることもできます。「音声の説明」は、本文の「音声」データの下に書く表題と説明です。複数の音声データを含む場合には、音声1、音声2というように各音声データに通し番号を打ち、それぞれについて開始何分何秒後から始まるかを書いた後、その表題と説明を書きます。例えば、音声1 00:02 リコーダー音、音声2 01:20 ピアノ音。「動画の説明」は、本文の「動画」データの下に書く表題と説明です。複数の動画データを含む場合には、動画1,動画2というように各動画データに通し番号を打ち、それぞれについて開始何分何秒後から始まるかを書いた後、その表題と説明を書きます。例えば、動画1 00:03 歩く動作、動画2 01:20 走る動作、動画3 02:00 跳ぶ動作。

*投稿論文作成のより詳細な説明は、生徒の理科研究所ホームページ「論文発表をめざす生徒理科研究法 第5章 ポスターと投稿論文の作成法」参照。

図・表の作成法

①「図・表」は、各図・表について出版論文に載せる時の大きさで作成します。図には(写真やグラフ、模式図、数式)を含みます。出版論文の用紙サイズはA4版、段組みは2段となるので、この段幅、ページ幅を考慮しながら図・表の大きさを決めます。図は情報量の多いコンパクトなものを歓迎します。情報量の希薄な大きい図は歓迎しません。

②図・表の合計数は、7個以下とします。図・表の数が多い時は複数のものを1つの組図にまとめ、合計数を7個以下とします。図と表を合わせて1つの組図とすることもできます。

③図・表には図番号を付けます。図番号は、図1、図2、図3、、、というように付けます。組図の場合は、さらに各図を図1A、図1B、図1Cというように分けます。さらに図が多い場合は、図1Aを図1A1、図1A2、図1A3というように分けることもあります。各図(図1、図2、、、、)の表題と説明文は、論文本文の最後の「図の説明」欄に書きます。表も図と同じように表1、表2、、、というように番号を貼り付けます。ただし各表の表題と説明は表の上下に書き込みます。表題は表の上に書き、説明は表の下に書きます。

④グラフの作成にはExel(マイクロソフト)、写真の処理はPhotoshop(Adove)(または無料画像処理ソフトGIMP*8)、模式図の作成はPowerPoint(マイクロソフト)、表の作成はExel(マイクロソフト)を用いると便利です。すべて出版論文に載せる時の大きさで作成します。写真の場合は必要な部分だけをPhotoshop(またはGIMP)で切り抜いて使います。こうして作成した原図をPowerPointの「デザイン・ページ設定・スライドサイズA4・スライド縦(19cmx27.5cm)」のページにはりつけ、複数の図を組み合わせたり、図の大きさを変更したり、矢印や記号を入れたりして最終的な図を完成します。 各図・表はべつべつのPowerPointページに作成します。図・表に入れる字・線の大きさと太さは、論文印刷時の大きさ・太さを考えて決めます。

*8 画像処理ソフトの操作手順はPhotoshopの方法で説明します。GIMPを用いるときは同等の処理をGIMP操作法に従って行います。GIMPのダウンロードと操作法はインターネットで調べます。

⑤最後にPowerPointファイルから解像度330dpiのJPEGファイルを作成します。PowerPointで保存すべきスライドを出し、「ファイル」「名前を付けて保存」を選択します。保存場所を指定した後、出てきた画面で「ファイルの種類」を「JPEGファイル交換形式(*.jpg)」とし、同画面下段の「ツール∇」をクリックし「画像の圧縮」を選択します。出てきた画面で「HD(330dpi):高解像度(HD)表示用」をチェックし「OK」をクリックします。元に戻るので「ファイル名」を入れて「保存」をクリックします。出てきた画面で「このスライドのみ」をクリックするとJPEGファイルが保存されます。このJPEGファイルをPhotoshop(またはGIMP)で開き、必要な部分だけを切り抜き、新ファイルとしてJPEGで保存します。これで330dpiの投稿用のJPEG図ファイルが完成します。なお、投稿用JPEG図ファイルにはファイルサイズ3MB以下という制限があります。3MBを超える場合はPhotoshop(またはGIMP)でサイズを小さくします。

*図・表の作成法の詳しい説明は、生徒の理科研究所ホームページ「論文発表をめざす生徒理科研究法 第5章 ポスターと投稿論文の作成法」参照。
(見本)投稿論文図表

音声ファイルの作成法

①音声ファイルは1個に限り提出できます。無料の音声編集ソフト(例えば Audacity*1)を用いてデータとして必要な部分だけを切り出し、MP3形式に変換して5MB以下のファイルサイズにします。5MBはビットレートを320kbps(あるいはサンプリング周波数44000Hz)(高品質)とすれば約2.5分間、128kbps(22000Hz)(普通品質)とすれば約6分間のデータ量です。5MB以上の音声データは提出できません。複数の音声データを提出する場合は、音声編集ソフトでデータをつなぎ合わせて、5MB以下の1つのファイルとします。論文投稿に当たっては、音声ファイルは投稿票の添付ファイル入力欄の最下段の音声ファイル欄に添付します。

*1 Audacityは音声データの解析・編集に有用な無料ソフトです。しかし、扱うことのできる音声ファイル形式が少ないのが難点です。そこでAudacityを使うときは別途、無料の音声ファイル形式変換ソフトを使うと使用範囲が広がります。ネットで容易に手に入ります。

②音声ファイルには説明音声と音声データを入れます。最初に説明音声で、「生徒の理科音声データ、”論文タイトル”」と入れ、続いて。「音声1:”説明音声”、”音声データ”」を入れます。音声データの説明音声には表題と説明(必要な場合のみ)を述べます。複数の音声データを提出する場合は、最初に説明音声で「生徒の理科音声データ、”論文タイトル”」と入れ、続いて「音声1:”説明音声1”、”音声データ1”、(約3秒の)、音声2:”説明音声2”、”音声データ2”」・・・といれます(*)。音声データの詳しい説明は論文本文中の「音声の説明」に書きます。

*複数の音声データを入れた音声ファイルの具体例は下の「音声ファイル例」を参照。

③論文においては、web上の本文では論文に表示される音声プレーヤーをクリックして音声を聞きます。一方、pdfファイルでは表記されたアドレス(Url)をクリックしてwebブラウザーで聞いたり、音声ファイルをダウンロードして各自の音声プレーヤーで聞いたりします。

④音声ファイルの説明文は自分で読み上げてもよいし、読み上げソフトを用いた合成音声でも可能です。読み上げソフトとしては「音読さん」を利用できます。無料で「音読さん」を使うときは必ずクレジット(謝辞)を論文中の「音声の説明」欄に書く必要があります。「音読さん」を用いた説明音声とクレジットの例は以下のとおりです。

音声ファイル例 ホームページの論文本文では論文中に表示された音声プレーヤーをクリックすることで聞くことができます。(説明音声は読み上げソフト「音読さん」で作成した。)

 一方、Pdfファイルの場合は、論文中に音声データのUrlが表記されます。このUrlをshiftキーを押しながらクリックして別ウインドウを開きブラウザーで音声を聞いたり、ダウンロードして別のプレーヤーで聞いたりすることができます。(例)https://seitonorika.jp/wp-content/uploads/onseirei2.mp3

動画ファイルの作成法

①動画ファイルは300MB以下のファイルを1個に限り提出できます。無料の動画編集ソフト(例えば 「Clipchamp」*1)を用いてデータとして必要な部分だけを切り出し、MP4形式に変換して300MB以下のファイルサイズにします。動画の大きさは960x540(540p)(16:9)以下とします。音声は必要な場合を除き削除します。300MBは960x540で約3分間のデータ量です。300MB以上のサイズの動画ファイルは提出できません。複数の動画データを提出する場合は、動画編集ソフトでデータをつなぎ合わせて、300MB以下のファイルとします。

*1 「Clipchamp」はマイクロソフトのwindows11用の無料動画編集ソフトです。より高性能で使いやすい動画編集ソフトがたくさんあります。有料のものを用いると高度な編集が行えます。

②動画ファイルにはキャプション(表題や説明)と動画データを入れます。最初に例えば「生徒の理科動画データ、”論文タイトル”」(5秒間)と入れ、つづいて「動画1:”キャプション(表題と説明)”、”動画データ”」を入れます。最後に「終わりキャプション」(5秒間)を入れます。複数の動画データを提出する場合は、最初に「生徒の理科、”論文タイトル”、動画データ」(5秒間)と入れ、続いて「動画1:”キャプション1”(約5秒間)、”動画データ1”、動画2:”キャプション2”(約5秒間)、”動画データ2”」・・・といれ、最後に「”終わりキャプション”」(5秒間)を入れます(*)。各キャプションにはその動画の表題と説明(必要な時のみ)を書きます。動画データの詳しい説明は論文本文中の「動画の説明」に書きます。"終わりキャプション"は 「終わり」という文字です。

*複数の動画データを入れた動画ファイルの具体例は下の「動画ファイル例」を参照。

③動画データは注目すべき場所に矢印を入れるなどして分かりやすくします。また、再生速度を変更して遅い動きを早くしたり早い動きを遅くしたりして詳しく観察できるようにします。この時は動画の説明文にそのことを書きます。動画では明らかに個人を特定できるような人の顔や姿は載せません。やむを得ない場合にはぼかしやモザイクを入れて隠します。また個人住居なども持ち主名や住所をあきらかに特定できるものは載せません。載せる必要があるときは本人の承諾が必要です(個人情報保護法)。未成年の場合は親の承諾も必要です。

④動画ファイルはユーチューブの生徒の理科研究所チャネルで公開します。論文においては、web上の本文では論文に埋め込まれた動画をクリックして見ます。一方、pdfファイルでは表記されたアドレス(Url)をクリックして動画ファイルをダウンロードして各自のwebブラウザーで見ます。

*動画ファイル例 ホームページの論文本文では論文中に埋め込まれた動画をクリックすることで見ることができます。

 一方、Pdfファイルの場合は、動画ファイルのUrlが論文中に表記されます。このUrlをshiftキーを押しながらクリックして別ウインドウを開きwebブラウザーで見ます。(例)https://youtu.be/g8PdvLrKfbU

投稿前チェック(2018・08・15)

投稿の前に再度以下のすべての項目をチェックし、Yesまたは了解となるようにします。
1.投稿論文は「論文原稿作成法」にしたがって作成した。
2.論文出版に必要な新規性のすべての条件を満たしている。
3.責任著者は、著者全員を代表して論文内容に責任を持つとともに、編集部との連絡や論文出版料の支払いなど論文出版にかかわる一切の実務に責任を持つ。
4.投稿論文は未発表の原著論文である(重複投稿の禁止)。既発表データは引用なしには論文中に含めない。また、「生徒の理科」への投稿中に他の論文誌への投稿はしない。ただし、ここでいう「発表」は原著論文としての発表であり、生徒研究発表会での要旨・概要や、論文コンクールへの応募論文は重複投稿とはならない。しかし論文コンクールの受賞論文が論文誌で原著論文として正式に公表される場合は重複投稿となる。(個別にはお問い合わせください。)
5.「生徒の理科」に掲載される論文の著作権は「CCライセンス表示・非営利 (CC BY-NC) 」にもとづいて取り扱われる。
6.論文出版には出版料の支払いが必要である。出版料は「出版受理」となった論文原稿から次式により求められる額である。論文出版料(円)=論文本文総字数 x 3(円)+ 40,000(円)。ただし、著者の所属する学校あるいは著者(指導教師・生徒)が公的機関から研究経費の配分を受けていない場合には、30000円だけ特別割引する。
7.「生徒の理科」編集部に提出される著者と責任著者に関する個人情報は、生徒の理科研究所の「個人情報の取り扱いについて」に基づき厳重に取り扱われる。
8.研究は、研究倫理(科学の健全な発展のために―誠実な科学者の心得ー)を遵守して行われた。
9.研究は、遺伝子組み換え実験に関するガイドライン、動物実験等の実施に関するガイドライン、人を対象とする医学系研究に関する倫理指針、人を対象とする研究の場合の個人情報保護法を遵守して行われた。(この項目に関係しない研究の場合にもYesとしてください。)
10.著者または著者の所属組織が営利企業等から援助・便宜を受けた場合、そのことによって研究の客観性・公正性はゆがめられていない。(該当する援助等を受けていない場合にもYesとしてください。)
11.論文に、第3者の権利を不当に侵害する、または、財産に不当に損害をあたえる情報、または、その可能性がある情報を含んでいない。

査読委員の推薦

論文投稿に際して査読者を推薦します。投稿票に記入欄があります。論文内容を理解し、公正に査読してくれると考えられる高校教師等3名以内と、大学教員・研究者等3名以内を挙げ、その人の氏名、現在の勤務先、メールアドレス(または電話番号)、簡単な推薦理由を書きます。編集部はこれを参考にしながら、査読者を選定し査読を依頼します。なければ空欄で結構です。

添状の書き方

すべての論文投稿には「添状」を添えます。投稿票に記入欄があります。これは、編集者に向けた論文投稿の挨拶状です。「新規投稿」と「再投稿」の場合には、挨拶につづき、①これまでに何が分っていたか、②この研究で何を新しく明らかにしのたか、③その新発見の意義を500字以内の長さで説明し、論文の出版意義をアピールします。また、編集部への連絡事項があれば、書きます。wordファイルで作成し、投稿票の所定の欄にコピー&ペーストします。

「査読者への回答」の書き方

「再投稿」・「書き直し投稿」の場合は、「添状」・「論文原稿」・「図表」(・「音声」・「動画」)のほかに、「査読者への回答」の文書をつくります。「査読者への回答」は、前回の投稿時に送られてきた「査読者の指摘・助言」のすべての項目に対する著者の考えと対処をまとめた文書です。Wordファイルで作成します。「査読者への回答」には、編集委員と査読者の指摘・助言事項のすべてについて、1つ1つ項目を追って著者の考えと対処を記します。このとき、「査読者の指摘・助言」のどの項目が、「再投稿」原稿のどの部分に対応しているかを明記します。「査読者の指摘・助言」に一つ一つ応える中で論文は格段に良くなるに違いありません。しかし、指摘・助言が編集委員・査読者の誤解・理解不足・知識不足にもとづく場合や投稿規定に従っていない場合には、反論することもできます。この場合も、反論する項目とそれに対する著者の考え方の説明(不同意の意思表示とその理由)、および、新しい原稿ではどのように対処したのかを書きます。

論文の投稿方法(新規投稿)

①論文を投稿(新規投稿)するには、まず責任著者登録をします。右の「論文投稿手続の開始」ボタンをおして「責任著者登録」ページを出し、必要事項を記入し送信します。ただちに責任著者宛に「論文投稿票ページ」のアドレスを記したメールが届きます。
②「論文投稿票ページ」にしたがって「論文投稿票(新規)」のページを開きます。必要事項を記入し、論文本文ファイルと図表(・音声)ファイルを添付して編集部に送信します。ただちに受け取りのメールが責任著者宛に届きます。不明な点があったり、投稿票ページがうまく作動しないときは、編集部(hensyubu@seitonorika.jp)にお問い合わせください。*(見本)論文投稿票(新規)
③動画ファイルは投稿票とは別に無料の大容量ファイル転送サービス「ギガファイル便」(https://gigafile.nu/)をもちいて提出します。「ギガファイル便」の通知メールの送り先は生徒の理科編集部(hensyubu@seitonorika.jp)です。通知メールには必ず論文のタイトルと責任著者名を書きます。
*ギガファイル便の使用方法は「ギガファイル便の使い方を分かりやすく解説」参照。
④論文投稿票(新規)を受信した編集部は、添付ファイルを確認後、数日以内に「査読開始通知メール」を責任著者宛に送ります。このメールには投稿論文のPDFファイルが添付されます。投稿論文の内容のすべてがこのPDFファイルに含まれていることをご確認ください。漏れがあるときは直ちに編集部にご連絡ください。また、音声ファイルは「生徒の理科」サーバーにアップロードします。動画ファイルはユーチューブの生徒の理科チャネルにアップロードします。音声ファイルや動画ファイルもダウンロードして内容をご確認ください。
④投稿論文受付日から原則として2か月間以内に、「論文の評価」と「査読者の指摘・助言事項」を記した「査読結果通知メール」が責任著者宛に送られます。

再投稿論文の作成と投稿方法

再投稿論文の作成と投稿方法は前回投稿の査読結果により異なります。前回投稿の査読結果が「書き直し再査読」・「書き直し受理」・「受理」の場合は、査読結果通知メールが届いてから原則3か月以内に、以下の説明にしたがって「再投稿」あるいは「書き直し投稿」します。3か月をすぎると、新規投稿となります。この場合は、上記の新規投稿の手続きにしたがって投稿します。ただし、特別の事情で、3か月をこえての「再投稿」あるいは「書き直し投稿」を希望する場合には、3か月の期限を過ぎる前に編集部(hensyubu@seitonorika.jp )にその旨連絡します。編集部でその可否を検討します。前回投稿の査読結果が「出版不可」の場合は、再投稿論文としての投稿はできません。

*前回投稿の査読結果が「書き直し再査読」であった場合の「再投稿」

①査読結果とともに送られてきた査読者の指摘・助言事項のすべてに対して著者としての考え方をつくりあげて具体的に対処し、「再投稿」原稿を作成します。対処には、査読者に合意して論文を書きなおす場合、データの追加や追加実験を実施し論文を書き直す場合、読者の理解を深めるために適切な説明を加える場合等があります。しかし、指摘・助言が編集委員・査読者の誤解や理解不足・知識不足等にもとづく場合、あるいは投稿規定に従っていない場合には、著者は反論・説明することができます。
②査読者の指摘・助言のすべての項目に対する著者の考えと対処をまとめた文書「査読者への回答」をWordファイルで作成します。「査読者への回答」には、編集委員と査読者の指摘・助言のすべての項目について、1つ1つ項目を追って著者の考えと対処を記します。このとき、「査読者の指摘・助言事項」のどの項目が、「再投稿」原稿のどの部分に対応しているかを明記します。
③「責任著者登録」時に送られてきた「論文投稿票ページ」にしたがって、論文投稿票(再投稿1)ページを出し、必要事項を記入し、再投稿論文本文ファイル、「査読者への回答」ファイル、図表ファイル・音声ファイルを添付して編集部に送信します。動画ファイルはギガファイル便で送ります。ただちに受け取りのメールが責任著者宛に届きます。*(見本)論文投稿票(再投稿1)
④再投稿論文が編集部に届くと、添付ファイルや動画ファイルを確認後、数日以内に「再査読開始通知メール」が編集部から責任著者宛に送られます。このメールには再投稿論文のPDFファイルが添付されます。再投稿論文の内容のすべてがこのPDFファイルに含まれていることをご確認ください。音声ファイルは生徒の理科研究所のサーバーにアプロードします。また、動画ファイルはユーチューブの生徒の理科研究所チャンネルにパスワード付きでアプロードします。音声ファイルと動画ファイルの確認はそこからダウンロードして行います。
⑤再投稿論文受付日から原則として2カ月以内に、論文の評価と「査読者の指摘・助言事項」を記した「再査読結果通知メール」が責任著者宛に送られます。

*前回投稿の査読結果が「書き直し受理」であった場合の「書き直し投稿」

①査読結果とともに送られてきた編集委員と査読者の指摘・助言事項のすべてに対して著者としての考え方をつくりあげて具体的に対処し、「書き直し投稿」原稿を作成します。対処には、指摘・助言に合意して論文を書きなおす場合、データの追加や追加実験を実施し論文を書き直す場合、読者の理解を深めるためにより詳しい説明を加える場合等があります。しかし、指摘・助言が編集委員・査読者の誤解や理解不足・知識不足等にもとづく場合、あるいは投稿規定に従っていない場合には、著者は反論・説明することができます。
②指摘・助言事項のすべてに対して著者の考えと対処をまとめた文書「査読者への回答」をWordファイルで作成します。「査読者への回答」には、指摘・助言事項のすべてについて、1つ1つ項目を追って著者の考えと対処を記します。このとき、「査読者の指摘・助言事項」のどの項目が、「書き直し投稿原稿」のどの部分に対応しているかを明記します。
③出版料の特別割引を申請する場合は、「出版料特別割引申請」ページにしたがって「出版料特別割引申請書」をPdfファイルで作成します。
④「責任著者登録」時に送られてきた「論文投稿票ページ」にしたがって、論文投稿票(書き直し投稿2)ページを出し、必要事項を記入し、「書き直し」論文本文ファイル、「査読者への回答」ファイル、図表ファイル、音声ファイル、「出版料特別割引申請書」ファイルを添付し、編集部に送信します。動画ファイルはギガファイル便で送ります。ただちに受け取りのメールが責任著者宛に届きます。*(見本)論文投稿票(書き直し投稿2
⑤「書き直し投稿」論文が編集部に届くと、書き直し内容を確認後、特に問題がなければ数日以内に「論文受理・出版料通知」が編集部から責任著者宛に送られます。通知受け取り後、原則として1週間以内に指定の方法で論文出版料をお支払いください。詳細は、下の「出版料の支払い」の項をご覧ください。
⑥論文出版料の入金確認後、校閲を開始します。入金確認後原則として1週間以内に、校閲による変更箇所と原稿全体を書き直した校閲済み原稿ファイルを「校閲結果通知メール」として責任著者宛に送ります。

*前回の投稿の査読結果が「受理」であった場合の「書き直し投稿」

「書き直し受理」の段階を経ずにいきなり「出版受理」となった場合の手続きです。
①再度、論文本文と図表を確認し、必要があれば修正します。
②修正事項をまとめた文書「修正事項」をWordファイルで作成します。ここには修正個所が「書き直し投稿」原稿のどこにあたるのか1つ1つ明確に記します。修正事項がない場合も「修正事項」ファイルを作成し、修正なしと記します。
③出版料の特別割引を申請する場合は、「出版料特別割引申請」ページにしたがって「出版料特別割引申請書」をPdfファイルで作成します。
④「責任著者登録」時に送られてきた「論文投稿票ページ」にしたがって、論文投稿票(書き直し投稿3)ページを出し、必要事項を記入し、「書き直し」論文本文ファイル、「修正事項」ファイル、図表ファイル、音声ファイル、「出版料特別割引申請書」ファイルを添付し、編集部に送信します。動画ファイルはギガファイル便で送ります。ただちに受け取りのメールが責任著者宛に届きます。*(見本)論文投稿票(書き直し投稿3)
⑤「書き直し投稿」論文が編集部に届くと、書き直し内容を確認後、特に問題がなければ数日以内に「出版料通知」が編集部から責任著者宛に送られます。請求書受け取り後、原則として1週間以内に指定の方法で論文出版料をお支払いください。詳細は、下の「出版料の支払い」の項をご覧ください。
⑥論文出版料の入金確認後、校閲を開始します。入金確認後原則として1週間以内に、校閲による変更箇所と原稿全体を書き直した校閲済み原稿ファイルを添付した「校閲結果通知メール」を責任著者宛に送ります。

論文出版料の支払い

①「生徒の理科」に論文を掲載・出版するには著者は論文出版料を支払う必要があります。
②論文出版料は、査読結果が「出版受理」となった論文原稿の論文本文(テーマ、著者名と所属、責任著者名と連絡先、要旨とキーワード、はじめに、材料と方法、結果、考察、謝辞、引用文献、英文表題・著者名・要旨、図表・音声・動画の説明)の総字数比例部分と共通部分とからなり、次式より求めます。
論文出版料(円)=論文本文総字数 x 3(円) + 40,000(円)
*「書き直し受理」の段階を経ずにいきなり「出版受理」となった場合の出版料は、「書き直し投稿」時の論文原稿の本文について上式で求められる額です。
③ただし、著者の所属する学校あるいは著者(指導教員・生徒)が公的機関から研究経費の配分を受けていない場合には、30000円だけ特別割引します。特別割引を希望する場合は、「論文出版料特別割引申請書」を「書き直し投稿」時にお送りください。編集部で検討のうえ、特別割引の可否をメールでご連絡します。なお、長期的には出版経費の一部を生徒の理科研究所がよびかけて設立する論文出版奨励基金から援助する計画です。
*公的研究経費の代表的なものは以下の経費です。
科学研究費補助金(奨励研究)(日本学術振興会)
スーパーサイエンスハイスクール(文部科学省、科学技術振興機構)
中高生の科学研究実践活動推進プログラム(科学技術振興機構)
中高生の科学部活動振興プログラム(科学技術振興機構)
ジュニアドクター育成塾(科学技術振興機構)
グローバルサイエンスキャンパス(科学技術振興機構)
④編集部は査読結果が「出版受理」となった後、著者に論文出版料と振込先を記した見積り・請求書を送ります。原則として1週間以内に見積り・請求書に記載の口座に料金をお振り込み下さい。
⑤編集部が「校閲結果通知メール」を著者に送るのは入金確認後となります。

「最終投稿」の方法

①編集部から送られてきた校閲済み原稿を参考にして最終原稿を作成します。その際、校閲済み原稿に誤解や間違い箇所があればさらに直すなどして、著者としての最終原稿とします。ただし、校閲の結果、ほとんど変更がない場合は、この過程は飛ばし、ゲラ刷りに進みます。
②論文内容(テーマ、著者名と所属、責任著者名と連絡先・所属、要旨とキーワード、はじめに、材料と方法、結果、考察、謝辞、引用文献、図表・音声・動画の説明、図表、音声、動画)のすべてを再度詳細に確認します。
③引用文献が正確に引用されているか、図・表に間違いはないかなどを再度注意深くチェックします。
④「校閲結果通知メール」に記された最終投稿票ページを出し、必要事項を記入し、論文本文ファイルと図表・音声ファイルを添付して編集部にお送りください。動画ファイルはギガファイル便で送ります。編集部から受け取りのメールを返信します。

ゲラ刷りの校正方法

①最終原稿が届いてから1週間以内に、編集部から「生徒の理科」に掲載する形に版組した論文のゲラ刷り(PDFファイル)を添付した「ゲラ刷り送付メール」が送られます。ゲラ刷りを「最終原稿」どおりであるか、図表の大きさは大丈夫かなど詳細にチェックします。変更が必要な場合は、ゲラ刷り上の位置と変更内容をまとめて記した「ゲラ刷り校正」文章ファイル(Wordファイル)と、さらに、文章だけでは分かりづらい場合は、変更部分(ページ)をスキャナーでスキャンして図で示した「校正箇所」図示ファイル(PDFファイル)を作成します。音声・動画ファイルも同様にチェックします。この段階では、大きな変更は不可能です。
②ゲラ刷り送付メールに記された校正ゲラ刷り投稿票ページを開き、必要事項を記入し、上記の両ファイルを添付して、ゲラ刷りが届いてから1週間以内に編集部に送ります。変更がない場合も、校正ゲラ刷り投稿票ページを開き、必要事項を記入し、変更なしと記した「ゲラ刷り校正」文章ファイルを作成し編集部に送ります。
③「校正ゲラ刷り投稿票」が届いてから1週間以内に、編集部は著者の校正に従いゲラを変更し、論文をホームページに新規論文としてに掲載します。同時に、責任著者宛に掲載論文のPDFファイルを添付した「論文掲載通知メール」をお送りします。

web掲載論文のチェック

①生徒の理科研究所のホームページに掲載された論文とそのPdfファイルをチェックします。もし、訂正必要箇所が見つかった場合、ただちに編集部に連絡します。論文掲載後1週間以内に連絡があった場合に限り訂正します。その他については、「生徒の理科」に掲載する「訂正ページ」に訂正箇所と訂正文を掲載します。

掲載論文の社会的公表・保存措置

生徒の理科研究所は「生徒の理科」掲載論文の社会的公表と保存を保証するために、すべての掲載論文を生徒の理科研究所のホームページに載せ、「生徒の理科」が存続する限り誰でもいつでも見られるようにします。(その結果Google検索で出てくるようになります)。また、論文の全文表示ページとPdfファイル・音声ファイル・動画ファイルを世界的にホームページ情報を収集・保存しているWayback Machine に登録・保存し、生徒の理科研究所のホームページからだけでなく、Wayback Machine の記録ファイルからも掲載論文を見ることができるようにします。将来的には、すべての掲載論文について、DOI(デジタルオブジェクト識別子)を付与・登録し、世界的レベルで特定可能な論文とする予定です。また、日本で出版される学術論文の電子ジャーナルの公表・記録サイトであるJ-Stage(科学技術振興機構)に登録する予定です。さらに、「生徒の理科」誌の各巻はISSN(国際標準逐次刊行物番号)をつけて国会図書館に電子論文誌として納入・登録する予定です。

論文出版証明書の発行

ご希望の方には、論文出版電子証明書を発行します。論文誌「生徒の理科」、論文タイトル、著者名、論文掲載巻ページを書いた電子証明書で「生徒の理科」編集部長名で発行します。その旨、責任著者から編集部にメールをお送りください。